LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略 / リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット

・世界的な平均寿命の伸び

⇒10年ごとに2~3年の平均寿命の伸びがある。日本では、2007年に生まれた子どもの半数が107歳より長く生きると予想されるが、これは今後も伸びていくだろう。

・平均寿命上昇の要因としては、健康、栄養、医療、教育、テクノロジー、衛生、所得といった多分野での改善が関係している。

・3ステージモデル(教育⇒仕事⇒引退)は崩壊しつつある。

・技術の進歩により、従来の雇用もなくなってくる(AIや3Dプリンター)

イースタリンのパラドックス⇒豊かな人ほど幸福な傾向はあるが、国の平均所得と国民の平均的な幸福度の間に直接の関係は見られない。つまり、所得以外の要因が人々の幸福感を左右していることになる。

・一つの分野の専門技能を習得するだけでは、長い勤労人生を通して生産性を維持できなくなるだろう。

・今までよりも広く多様性に富んだ人的ネットワークに触れることで、視点が変わる。

・マルチステージの人生を前提にし、年齢を基準にするのはやめる。

 

 

本書は、世界的に平均寿命が伸びているということを前提にしたうえで、人生を100年として生きる計画を立てるということがメインテーマだと感じた。

〇歳で引退して、△歳まで生きるとするなれば、どれくらいの引退資金が必要なのか、そうした長期スパンで物事を考えることが必要だと感じた。「資金計画」という言葉は頻出しているため、経済的な面でもプランを立てる必要がある。

仮に30歳で次の仕事への移行段階と考え、1年ほど休暇を取ることも長い人生の中で今後あってもいい考え方となってくるのではないかということも感じた。本書では、「アルゼンチンとチリを旅し、そこでラテン文化を知り、スペイン語を身に着ける」ということが挙げられており、そこからビジネスにつなげることも選択肢の一つである。

今までのように就職して、老後を迎えるという慣習ではなく、100年という人生をいくつかの段階を設けて歩んでいくことが新たな生き方であると感じた。

例えば引退後に海外で学校を作っている夫婦もあったり、何歳でどういった段階を進むかという固定観念は取り払っていかないといけないということも感じた。

まずは、将来の大まかなプランについて考えることが第一歩であると思う。

 

マルチステージの人生を前提にし、年齢を基準にするのはやめる。